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研修報告 2013年10月

微細藻類は体長数十μm程度の微生物です。これを培養池で1g/L(1,000ppm)程度の濃度にまで培養します。
こうして培養された微細藻類が池に溶け込んだCO2と栄養分(窒素やリン)を吸収しつつ太陽の光エネルギーを浴びて光合成します。
光合成の結果、油脂が生産されて細胞内に蓄えられます。

水中の微生物反応がシステムの基本なのですが、これと似たプロセスは下水処理場などの水処理施設に見ることができます。
上画像の操作は加圧浮上法という浮遊物の回収の方法です。
油脂を含んだ微細藻類にマイクロエアーを付着させると、泡と一緒に水面に浮いてきて結果的に濃縮した形で収穫することができます。

水処理の技術を応用しながらコスト優位性を追求するのがエンジニアリングであって、研究室でのビーカーレベルの実験とは一線を画します。
10月は応用されている水処理技術について整理し、コスト競争力の要因について把握しました。

単位重量あたりの発熱量

回収した藻油を下表のようにバイオ燃料に仕上げます。
藻類由来のバイオ燃料には大きく2種類があります。バイオディーゼル油(BDF)は含酸素油とも呼ばれディーゼルエンジンの燃料で軽油の代替品となります。

廃食油やひまわり油などの燃料化ですでに普及しています。一方グリーンディーゼル油は触媒反応で還元し水素を添加したもので航空機燃料となります。

こちらは差別化の余地があり、高温や高圧を避けるようなプロセスの開発が行われています。
両方の燃料とも商品として流通させるにはASTMという機関の品質規格に適合しなくてはいけません。
この最終商品の質まで考えて、これに適した油脂を生産する藻類を選択しなくてはいけないのです。
藻類の選抜から燃料油の規格の取得までの総合的な摺合せ技術がこれからの開発のキーポイントになってくるでしょう。



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