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チビ山プロジェクトの視察

澤上篤人が森を行く

理事長 澤上がチビ山と寄居町有林の現況視察。

チビ山の遊歩道から急斜面を登り山頂まで、隅々まで歩いて回りその植生を観察。
チビ山で行われた学童保育児童とのイベント詳細を聞き、実際に楮(コウゾ)を植樹しよう!と・・・。

寄居町の町有林(円良田湖ハイキングコース)では、その飽和した植生や岩山の崩れなどを目視。
急勾配な斜面を見て、「安全に作業するよう」職員を労った。

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ゾーニング【zoning】/木材処理/皮むき間伐/林道の整備

ゾーニング〔zoning〕

ゾーニングとは、既存森林植生を再生目標のため優占種を決めたり、除伐・間伐などの仕分けを行うことです。
今回の診断では、植林されたヒノキの場合、その混み具合から20m四方の樹林密度を算出し、間伐する木と本数を選定。また中央部の混交林では、楮(コウゾ)の植樹に適した場所を定め、広葉樹の密集箇所では、その樹林密度を算出し、残す樹種の選定を行いました。さらに、“チビ山”に遊歩道を作るため、比較的歩きやすい所にマーキングを行いました。

大木となっているアカマツやブナは活かそうと考えます。どんぐりは小動物にとって大切な食べ物。また日本の原生林の観点からもブナ類は大切に次世代へと残します。

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木材処理

以前間伐した材が放置されています。山の養分と考えるとこのまま自然廃棄でも良いのですが、地域の子供たちが集まり楽しむ目的では非常に危険です。細かくするか、一か所にまとめ結わえるなど処理しなければなりません。

写真は一部であり、倒木はかなり進んでいます。飽和状態となっており、既存の倒木・朽ち木の処理だけではなく、間伐・除伐・伐採を合わせて行う必要が確認できます。

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皮むき間伐

5月末に行った「皮むき間伐」したヒノキ。表面はだいぶ乾燥し、下枝も自然に折れた様子。

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林道の整備

一見すると山林と平地とがなだらかな傾斜でつながっているようですが、実際には、山林は急勾配となっており、林道との境界には50cmほどの段差があります。また林道と平地部分には2m強の高低差があり、その間にはちょっとした水路があります。

暗くなると危険なため、下草刈りを行い段差箇所を目立たせる必要があります。境界箇所には笹竹が生い茂っているため、刈るだけでは毎年の作業になりそう。対策を考えなくては・・・。

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チビ山自然保全活動 – グループ社員

チビ山自然保全活動

チビ山の下草刈り、倒木・立ち枯れ木の除去作業、林道の整備など。また9月21日に予定する、この地区の学童保育の先生、その生徒たち(小学生)を呼んで“楮(コウゾ)の植樹祭”を行います。その「植樹祭」に向け植樹予定地の整備を行った。
傾斜が鋭く足場は悪いが、木と木の間がかなり離れており、繰り返し繰り返し間伐・育成・管理してきた様子が伺えます。途中で見た山林や富士山麓にある人工林と違い非常に明るく下草も茂っています。山村は標高600m程の高所にあるが、8月の猛暑は厳しい。しかし整備している山では風が抜け涼しく感じました。

内容

下記作業を担当者ごとに振り分け、一斉に行った。

  1. 山林内の遊歩道づくり・整備
    樹木に目印(ピンク色テープ)を付けた遊歩道予定地の下草刈り、傾斜が強い箇所の削り、遊歩道沿い低木の伐採・除去・剪定など。
  2. 休憩広場の確保・整備
    広場予定地の下草刈り、ヒノキの伐採木・倒木の除去、階段づくりなど。
  3. 楮植樹場所の確保・整備
    予定地の下草刈り、立ち枯れ・倒木・伐採木の除去、雑草の根切りなど。
  4. 林道の下草刈り
    下草刈り、穴(モグラ穴・へこみ)の土埋め、遊歩道沿い低木の伐採・除去・剪定など。
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景観/皮むき間伐

景観

針葉樹、広葉樹の混ざった混交林の植生である。林道は陽が差し込み5月ですでに雑草が生い茂っている。チビ山中央部の整備(通常間伐)した箇所は、太陽光が差し込み林床には草や実生の植物が茂っていた。伐採木は短くし放置している状況。奥に入ると土壌が見えている箇所や多数の立ち枯れした木や根上がりした倒木もあり、飽和状態にあると認識する。
方向性としては、飽和による倒木や地崩れが生じないよう樹木の直根を意識した除伐・間伐を行い安全性を高める。また和紙の原料である楮(コウゾ)の植樹に向け、開墾整備する。地域の子供たち含め、一般の方々が、樹種の豊富な“チビ山”を楽しめるように遊歩道を作り、自然教育へとつなげたい。
作業としては、除伐・間伐し、もっと射光を増やす。
・ヒノキの「皮むき間伐」を行い、残した木の径を太くし根をしっかり張らせる。
・間伐後の伐採木が放置されているため、斜面を転がらないよう処理する。
・コナラなど、立ち枯れした広葉樹の除伐や倒木の処理を行う。
・楮(コウゾ)の植樹から、草木、低木を間伐し、既存の“チビ山”群落の優占種に手を加える。

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皮むき間伐

通常間伐であれば、保水率が高くて重い伐採木の置き場に頭を抱えます。今後の木材利用を考えると、今腐らせる訳にはゆかず、皮むき間伐が有効と判断し実施しました。

皮むき伐採

皮を向いて

「皮むき間伐」は、通常の間伐効果をもたらすだけではなく、5年程度は切らずにそのままの状態に放置でき、森林自体をストックヤード代わりに使えます。また、その材は時間と共に保水率が下がり(自然乾燥)、樹木本来の持つ有効成分は保持(防腐防虫効果)され、付加価値の高い材となります。

間伐により、森に太陽光が差し込み、残された樹木は主根を伸ばししっかりと根付く。大中小の群落構成が生まれ、下草が茂り、土壌が豊かになる。結果、昆虫や鳥・小動物が増え、多様性のある森林になると期待しています。
因みに「皮むき間伐」についてですが、伐採時はその木の重量が軽く“木がかり”し、倒すには“ちょっとしたコツ”が必要となり、生業として考えると非効率的です。しかし『安心・安全』な材にこだわると、今後派生する放置林の間伐作業のボリュームを考えると、時間を有効活用している「皮むき間伐」が適正と判断しました。
現在流通されている一部の外国産材のように、生産性や効率を重視し、人工的に高温乾燥させ、後から防虫防腐剤をしみ込ませる手法ではなく。

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皮むき間伐研修<研修協力:NPO法人 森の蘇り>

研修内容

  1. 人工林の現状視察
  2. 間伐の目的とその先
  3. ゾーンニングを学ぶ〔森の健康診断、間伐の強度・選木・植栽本数 他〕
  4. 皮むき〔巻き枯らし間伐(環状剥皮)〕
  5. 間伐・伐採作業
  6. 製材工程

富士山人工林地帯の視察

間伐

NPO法人 森の蘇り

皮むき〔巻き枯らし間伐(環状剥皮)〕

写真でも確認できますが、奥地ではない道路・側道から見える場所で倒木が見られます。NPO法人 森の蘇り 代表 大西氏いわく、その倒木本数も年々増えており広範囲に及ぶそうです。一本の倒木があれば翌年は数十本単位かも知れません。地滑りなどの土砂災害はもちろん、倒木による道路破壊など危急の課題であることを直視しました。

立木の生長

 

木の成長は、植栽密度と深い関係があります。木の高さは密度に関係なくほぼ同じで幹の太さは密度が高いほど細くなり、林分全体の幹の材積は密度が高い方が大きい。林分の密度は成育段階によって限界があり、限度を超えて高密度になると競争に負けた弱い木の倒木や立ち枯れが生じるのです。

放置林と皮むき間伐した後

皮むき間伐した後は、明るく(日照)、下草が茂っており植生の回復が見られ、昆虫やタヌキ・シカなどの動物の痕跡が見受けられた。土も柔らかく、土壌の豊かさが感じられます。

「皮むき間伐」の特長

強間伐を行う場合、3本に2本を「皮むき間伐」します。伐採は自然乾燥した2年後からスタートし、年1本ずつを目安に伐採するそうです。理由として、間伐が必要な一帯は上部では枝と枝が支え合っており、そのため1本だけでは強風や大雨が生じた場合その影響で倒れる不安があります。皮むき後の木は、上部の葉は刈れ成長は止まるが、枝と枝は強度こそ弱まるが支え合っている構図は変わりません。残した木は弱まった分ゆっくりと主根を伸ばしいずれしっかりと自立。強風や大雨の影響があっても倒木などせず、森林負荷を軽減することができます。

尚、当財団における自然保全活動では、「皮むき間伐」を積極的に行っていきます。

急峻な山地 奥三河で生きる

奥三河の人工林視察

保有者の山に向かう途中の奥三河の山林は、暗く倒木が見られる人工林。同じ状況ではと不安な中、保有者の山に入る。山は林道が整備され、その両脇には急峻な斜面の森林が沿う。スギ、ヒノキの針葉樹林であり、古くから保有者自らが植樹・育成・管理した人工林とのこと。広大な森林面積にも関わらずたった一人で。

奥三河の人工林

傾斜が鋭く足場は悪いが、木と木の間がかなり離れており、繰り返し繰り返し間伐・育成・管理してきた様子が伺えます。途中で見た山林や富士山麓にある人工林と違い非常に明るく下草も茂っています。山村は標高600m程の高所にあるが、8月の猛暑は厳しい。しかし整備している山では風が抜け涼しく感じました。

生活者として森林と生きる“様”を学ぶ

間伐材は、需要低下や流通コスト増などから搬出できず、個人使用で小屋を建てたり、やむなくマキ材としてきたようです。また次世代に残す木を太くするため(高付加価値化)、“山の栄養”にするしかなかったと言います。

保有森林の育成・管理は収入にはなりません。またすべてを一人で行っているため、時間のロスは収入機会の損失へとつながります。そこで写真のような「袈裟切り」。倒れる方向や角度が判断しやすく、安全で時間効率が良い間伐手法という。また地面に突き刺さっているため避ける時間も持てるとのこと。「もったいない」と思いつつ、これが第一次産業である林業なのだと理解した(山は“畑”)。

自然との共生とは

このように持続性をもって管理された人工林は、天然広葉樹の森林と同様、雨水を貯え洪水を防止したり、土砂の流出や崩壊を防ぐ役割も果たしている。また、動物の痕跡(糞・爪痕など)があることから、様々な生物の貴重な生息の場を提供しているのが分かった。たとえスギ、ヒノキの針葉樹林(人工林)であっても、適正な管理を行うことで、おいしい水や山菜やキノコなど自然の豊かな恵みを頂戴することができます。

 

今回、『喰うため』という、共生する本質や覚悟、逞しさを肌で実感できたことは大きい。言葉にできない“何か”が得られた。「何かしてあげたい」はおこがましいが、ただ時間を割いてくれたことに感謝したい。そこで、子供でもできる「皮むき間伐」を紹介した。“オッチャン”が、自分の山で孫と“遊ぶ”ことを想像しながら。

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